■子どもの成長を支えるために―「先生・保護者・子ども」の三つの力がそろうと、学びは大きく前へ進みます。
個別指導をしていると、日々たくさんの気づきがあります。
いろいろな性格の生徒さんがいて、得意なことも苦手なことも、それぞれ全く違います。でも、同じ環境で指導しているにもかかわらず、「どんどん前に進んでいく生徒さん」と、「同じペースで学ぶのが難しい生徒さん」がいます。
その違いは、能力の差だけではありません。
学力よりも、周囲のサポートの形が学びの進み方を大きく左右している と感じる場面がとても多いです。
●教材や情報が揃っていると、学びの“スタート地点”が変わる
私はレッスン前に「必要なノートを準備しておいてください」「学校のドリルやプリントを持ってきてください」とお願いすることがあります。
その理由は、本人がどこにつまずいているのかを、より正確に見つけるためです。
例えば、学校で扱っている単元の教科書やプリントを見ると、
・どの問題が難しいと感じているのか
・どこまでは理解できているのか
・学校の授業でどんな説明がされているのか
こうした大事な手がかりが、たくさん読み取れます。
それらをもとに「今日やるべきこと」「絶対に押さえるべきポイント」を無駄なく選ぶことができるので、指導がとてもスムーズになります。
●情報共有で変わる学びのスピード
ぐんぐん伸びていく生徒さんには、ある共通点があります。
それは、**「保護者の方が、前の週の様子を細かく知らせてくださる」**ということです。
逆に情報が少ない場合は、どうしても授業が確認中心になり、学習の効率が下がってしまうこともあります。
レッスンの時間は限られているので、せっかく大事な時間を割き、料金を頂いている以上、
有効的に時間を使いたいと思っております。
決して「保護者が悪い」ということではありません。
お仕事・家事・育児に追われ、準備に手が回らないことは当然あります。
それでも、少しの共有があるだけで、お子さんの学習はまっすぐ前に進みやすくなるんです。
小学生のお子さまであれば、声掛けだけで自分で用意をすることも、自覚も出てきていいかと思います。
下の表で、情報共有の差が学習や授業にどのように影響するかをまとめてみました。
| 親との情報共有 | 学習の進み方(生徒) | 家庭教師の指導の違い | 時間の使い方 |
|---|---|---|---|
| うまく情報共有できている生徒 | ・つまずきの箇所が早く特定できる ・理解度に合わせて効率よく進む ・本人のやる気も保ちやすい | ・授業前から重点ポイントを決められる ・スムーズに演習や確認に入れる ・個別最適化しやすい | ・授業のほとんどを学習に集中できる ・復習や確認に余計な時間をかけずに済む |
| 情報共有が少ない/ない生徒 | ・状況把握に時間がかかる ・つまずきが見えにくく、遠回りになりやすい ・本人の負担が増えることも | ・授業の前半で状況確認が必要 ・どこを重点的にやるか判断に時間がかかる ・個別最適化が難しい | ・授業の一部が確認作業に割かれる ・復習や重点学習の時間が減る ・効率が下がる |
この表を見ても分かる通り、ほんの少しの情報共有で、子どもの学習効率や伸びるスピードは大きく変わります。
「先週の宿題はなんだかやる気がなかった」
「この部分が特に時間がかかっていた」
「レッスンでやったはずなのに、まだ定着していないように思う」
など些細な気づきで十分です。
●「一緒に育てる」意識が成長の鍵
勉強というと、子ども本人が努力するイメージが強いですが、私はそうは思いません。
勉強は、
子ども × 保護者 × 先生
この三つがそろって初めて、大きく前へ進みます。
保護者の方が忙しいのは当然のこと。
完璧である必要もありません。
準備ができない週があっても大丈夫。
ただ、
「この部分だけは協力してほしい」
「これだけ共有してもらえると、子どもがもっと伸びます」
そんな“小さな連携”が積み重なるほど、お子さんは伸びるスピードが速くなります。
●これからも「チーム」でお子さんを育てたい
私はいつも、保護者の方と一緒に、
「どうすればこの子にとって一番いい学びになるか」
を考えています。
一人で支えるのではなく、チームで支える。
そのほうが、お子さんも安心し、私たちもより良いサポートができると考えています。
これからも、
「保護者と先生、そして子どもが同じ方向を見る」
そんな環境を大切にしながら、一人ひとりの成長を全力で応援していきたいと思っています。
「先生もお忙しいしな」などと優しい保護者の方は思ってくださるのですが、どんどん私を使ってくださって結構ですし、どんどん連絡をくださって大丈夫です。

