先日、家庭教師として伺っているご家庭のレッスンがありました。
このご家庭とは長いご縁があり、上のお兄ちゃんを年中さんから小学校3年生まで担当し、その後、妹さんを引き継いで、現在も妹さんを担当しています。
レッスンを終えると、お母さまとお兄ちゃんが受験の報告に来てくれました。
なんと、複数の難関校に合格したとのこと。その中には「灘中学校」も含まれていました。
もちろん、それだけでも十分すぎるほど立派な結果です。
けれど、私が本当に心を打たれたのは、その後の言葉でした。
そのお子さんは、以前から「共学に行きたい」という気持ちをはっきり持っていました。
結果だけを見れば、別の判断もあったかもしれませんが、
このご家庭は、子ども自身が考え、納得して出した結論を大切にされました。
学校名や偏差値ではなく、
「自分がどんな環境で学びたいのか」
そこにきちんと向き合った決断だったのだと思います。
その子は小学4年生から大手塾に通い、私の指導からは何年も前に離れています。
それでも挨拶の中で、こんな言葉をかけてくれました。
「先生が算数の楽しさを教えてくれた。
それがあったから、塾に行ってからも算数がずっと楽しかったです」
家庭教師として、これ以上嬉しい言葉はありません。
私は、合格実績を上げることを目的にしていませんし、偏差値の高い学校に進学することだけが正解だとも思っていません。
それよりも、自ら考え、選び、その選択に責任を持てる人に育ってほしいと願っています。
子どもが自分の意思で進路を決め、その選択を信じて任せることは、簡単なようでいて、とても勇気のいることです。
ですが、その「選ぶ力」を子ども自身が持ち、その決断に家族が静かに寄り添い、尊重されていたことに、何より心を打たれました。
今回の出来事は、進学先そのものよりも、進路の決め方と、そこに寄り添う親の姿勢の大切さを、改めて教えてくれました。
今後の成長が楽しみです。

